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シリアルLEDテープ(WS2815)で遊ぶ ①ダイソーLEDテープライトとの違い

何も投稿しないまま10月が終わってしまいそうなので、さわりの部分だけでも…

2022年後半くらいから、一部でダイソーのLEDテープライト(単色)が流行してました。
1m330円、2m550円で高コスパ、という評価でしたね。

2023年9月くらいに、ダイソーのLEDテープライトにリモコン付きのフルカラータイプが追加されました。
これ
テープライト リモコン付(30LEDs、1m、イルミネーション) | 【公式】DAISO(ダイソー)ネットストア
1m550円で、これもなかなか高コスパです。

私はもちろん買いました。光り物好きなので。

これはいわゆるアノードコモンのRGB LEDというタイプで、テープの端子は

  • +5V(全色で共用)
  • 緑のマイナス
  • 赤のマイナス
  • 青のマイナス

の4つになっています。

回路図にするとこんな感じ。
水色の枠が1チップです。また、抵抗は記載省略してます。

マイナス側で赤、緑、青のLEDに流れる電流を調整して、発光色を制御します。
テープ上のLEDは並列接続なので全部同じ色に光ります。個々のLEDを別の色で光らせる余地はありません。

個々のLEDが違う色で光るモノはないのか?というと、あります。(ダイソー商品ではありませんが)
シリアルLEDとかアドレサブルLEDと呼ばれるものです。
AliExpressで調達しました。これです。
https://ja.aliexpress.com/item/1005004289391906.html

シリアルLEDにも何種類かありますが、買ったのはWS2815Bというチップを搭載したタイプです。

これも4端子ですが

  • +12V
  • データ入力
  • バックアップデータ入力
  • GND

となっています。(写真は並び順が上下逆になってます。)

「バックアップデータ入力」の部分は一旦抜きにして、回路図にするとこんな感じ。
水色の枠が1チップです。

シリアルLEDはLEDチップ一つ一つがマイコンを内蔵しています。
データ入力端子(DI)に全LED分の発光指示データを流してやると、各LEDチップは先頭のデータを自分のものとして受け取り、残りのデータをデータ出力端子(DO)から出力します。これが隣のLEDチップのDIに入力されます。
バケツリレーみたいに発光指示データが渡されていく訳ですね。
これにより、個々のLEDを違う色で光らせることができます。

ただ、この仕組みでは途中のLEDチップが壊れると発光指示データのバケツリレーが止まってしまいます。
すると壊れたLEDチップより先のLEDが動作しなくなってしまいます。
こういった状況に対応するために、バックアップデータ入力端子を持つシリアルLEDもあります。
回路図にするとこんな感じ。

左側のLEDチップのDIに入ってきたデータは、基板上で分岐してBOから出力され、右側のLEDチップのBIに入力されます。(回路図のオレンジ色の線)
左側のLEDチップが壊れた場合、左側のLEDチップのDOから出力されない=右側のLEDチップのDIにデータが来ない状態になります。しかし、左側のDI→BOの経路はチップが壊れても影響を受けず、右側のチップのBIに入力されます。
この状況になると、右側のチップはBIのデータを読み込んで動作を継続します。
結果として、壊れたLEDチップの存在を無視して動作を継続できます。

次回は、これをRaspberryPiから制御してみます。