デスクトップPCには3DプリンタのUSBケーブルをつなぎっぱなしでしたが、ノートPCになったらワイヤレスにしたくなりました。人間ぜいたくなものです。
Webから3Dプリンタを制御できるソフト「OctoPrint」があり、さらに、そのOctoPrintを組み込んだRaspberry Pi OSディストリビューション「OctoPi」というものがあるので、これを使ってみます。
都合よくRaspberry Pi 3B+用のタッチディスプレイも持っているので、「OctoDash」プラグインで表示もいい感じにしてみます。
環境
3Dプリンタ:ANYCUBIC MEGA-S
Raspberry Pi:Raspberry Pi 3B+
OctoPi:バージョン0.18.0
OctoPrint:バージョン1.8.6
※Raspberry Pi Imagerを使用する場合、OctoPiとOctoPrintのバージョン選択の余地はなく、画面に出てきたものを使うしかないと思われます。
現在はANYCUBIC MEGA-Sは売られていないようですね。後継機はこれでしょうか。
Goが付かない無印Kobraだとエクストルーダーがボーデンからダイレクトに変わるので、無印の方が良さげです。
Raspberry Piは品薄でぼったくり製品しかないですね。(2023年2月時点)
早く正常に戻って欲しいものです。
OctoPiのインストール
基本、公式Webの説明のとおりです。 octoprint.org
OSイメージの書き込み
Raspberry PiのOSインストール(というかmicroSDへのOSイメージ書き込み)に使うRaspberry Pi ImagerでOctoPiも書き込むことができます。簡単です。
OS -> Other specific-purpose OS -> 3D printing の中に OctoPiがあります。
書き込みボタンを押す前に右下の歯車アイコンをクリックして、アカウントやWi-Fiの設定をしてしまいましょう。
設定ポイントは以下です。
- piユーザのパスワード設定
※ユーザ名をpiから変更してはいけません。 - Wi-Fi設定(「WiFiを使う国」の設定を忘れがち。)
- ロケール設定
ホスト名を変更することもできます。
また、「SSHを有効化する」は設定しなくてもSSH接続できたので、気にしなくてよいようです。
設定を保存したら、microSDカードにOSイメージを書き込みます。
起動
書き込みが終わったら、Raspberry Pi本体にmicroSDを取り付けて起動します。
ディスプレイはあってもなくても構いませんが、ディスプレイが付いていればCUIログイン画面が表示されます。
(OctoPiはデスクトップ環境を含んでいないので)
OctoPiの初期設定
設定ページの表示
ブラウザで以下いずれかのURLを開きます。
スマホでも一応表示できましたが、パソコンのブラウザで操作したほうがよいでしょう。
http://octopi.local
http://Raspberry Piのホスト名
http://Raspberry PiのIPアドレス
設定ウィザード
簡単なウィザードが表示されるので、画面の指示に従って進めます。
注意点は以下くらいで、さらっと設定できるかと思います。
- ここで作成するアカウントはOctoPrintのログイン用で、OSのアカウントとは別物である。
- 3Dプリンタの印刷ボリューム(幅×奥行×高さ)を入力する欄があるのであらかじめ調べておく。
3Dプリンタと接続
設定ウィザードが終わったら、以下のような画面が表示されているはずです。
3DプリンタをRaspberry Piに接続して電源を入れてから、この画面の左側にあるConnectボタンを押します。
エラーが出なければ成功です。Web画面にノズルやベッドの温度が表示されているはずです。
続く
次回は、OctoDashを導入します。 suzu-ha.com